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																| 美容皮膚医学BEAUTY 第28号(Vol.4 No.3, 2021) | 
															 
															
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																	 A4変型判/88頁 
																		定価4,400円(本体4,000円+税10%) ISBNコード:978-4-287-91028-3 
																	全ページカラー印刷 
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																企画編集/塩原哲夫 
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 これまで多くの皮膚科医にはある種の偏見があった.皮膚科医の仕事はあくまで皮膚をもとの形にすることであり,皮膚の美しさまで追求するのは本来の仕事ではないという偏見である.かくいう筆者にもその偏見がなかったとはいえない.しかし,汗の研究をするうち,汗と肌理の密接な関係に気づくようになり,皮膚の美しさを決める肌理と潤いは相互に深く関係することがわかってきた. 
 しかも,肉眼的に治ったと思ってきた皮疹部もさらに細かく顕微鏡でその微細構造を観察すると,じつはまったく治っていなかったことも明らかになったのである.アトピー性皮膚炎(AD)の皮疹部は肉眼的にもその表面構造は大幅に乱れているが,適切な治療をすることによりその構造はかなり回復すると思ってきた.肉眼的にほぼ正常に戻ったと判断した病変部の微細構造を見たときは腰を抜かすほどの衝撃(これについては本書のp.65を参照のこと)であった.我々が治ったと判断してきた病変部は微細構造上治っていなかったのである.そのような微細構造を正常化するためには抗炎症剤だけではなく,保湿剤の大量外用が必要であったという事実は,我々にはまだまだ治療に関して追求すべき多くの余地が残されていることを示している. 
 ADの治療は近年大きな変貌を遂げた.これまで対応に苦慮してきた難治例に対して,デュピルマブという切札が著効を示すことがわかったからである.しかし,この切札を用いてもこの微細構造の正常化までは遠い道程である.つまりこの微細構造の正常化を目指すものこそ究極のスキンケアと捉えれば,我々皮膚科医はこれからなお一層の究極のスキンケアを目指さねばならないと考えている. 
 本特集号ではスキンケアという言い古された言葉の奥に潜む多くの知識を再確認しつつ,AD新時代にふさわしいスキンケアの今を提供することで,ADのスキンケアとは何かをもう一度考えていただく機会にしたいと考えている.ご執筆いただいた諸先生は今の日本のベストの布陣であると確信している. 
											
													塩原哲夫 
													(杏林大学 医学部 皮膚科学教室 名誉教授) 
													 
												 
											 
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1.皮膚の美しさを決めるのは?/菊地克子 
2.アトピー性皮膚炎患者が皮膚の美しさを保つには?/戸倉新樹 
3.アトピー性皮膚炎患者の皮膚の紋理と発汗/水川良子 
4.アトピー性皮膚炎ではどうして汗が減っているのか?/室田浩之 
5.アトピー性皮膚炎では汗の減少と感染症はどのように関連しているのか?   /沼田智史,高萩俊輔,秀 道広 
6.アトピー性皮膚炎患者に対する治療の現況と未来の展望/佐伯秀久 
7.Biologics はアトピー性皮膚炎患者の皮膚の美しさを改善するか?/多田弥生 
8.外用剤はアトピー性皮膚炎の皮膚の美しさを改善するか?/塩原哲夫 
9.アトピー性皮膚炎患者の現在の治療の問題点は?/野村尚史,椛島健治 
10.アトピー性皮膚炎患者に対する指導の注意点は?/上出良一 
														 
														 
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