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WOC Nursing 13年11月号 SOLD OUT
A4変型判
価格:本体1,886円+税
ISBNコード:978-4-287-73002-7
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特集ストーマ管理のコツとピットフォール
〜ストーマを造設するすべての医療従事者のために〜

企画編集/瀧藤克也
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 下部直腸がんの手術では人工肛門(ストーマ)を造設する機会が多いといえます。近年,下部直腸がんでも肛門を温存した手術が可能になってきましたが,依然として肛門近傍の直腸や肛門に腫瘍ができると直腸切断術(マイルズ手術)が必要となり,通常は左下腹部にストーマが造設されます。また,肛門を温存することができても,直腸前方切除後の口側結腸と残存直腸の吻合部縫合不全を回避する目的で回腸に一時的ストーマが造設されます。さらに,クローン病や潰瘍性大腸炎など小腸に半永久的にストーマを造設しなければならない場合も少なくありません。最近では,切除不能進行大腸がんに限らず,各がん腫によるがん性腹膜炎や腫瘍の直接浸潤による消化管閉塞症状に対して,経口摂取の再開や閉塞症状の解除によるQOLの改善を目的に緩和医療の1つとして,ストーマ造設術が積極的に行われるようになってきました。小児外科領域でも,鎖肛やヒルシュスプルング病,さらには体重が1,000 gにも満たない新生児に発症する消化管穿孔や壊死性腸炎など,一時的であれストーマを造設し,管理することが必要になる場合も少なくありません。このようにストーマはあらゆる年齢の多岐にわたる疾患に,小腸からS状結腸まで幅広い部位に造設され,単孔式や双孔式など,その造設方法も異なります。したがって,私たち小腸や大腸外科を担当する医療スタッフはいろいろな疾患に対するストーマの造設,管理に精通していなければなりません。大きな専門病院ではストーマ専門外来があり,ストーマ管理の専門資格を持った皮膚・排泄ケア(wound ostomy continence;WOC,創傷・オストミー・失禁)認定看護師が,それぞれの患者のストーマの状態に合わせた管理を行っています。
 ストーマ管理に携わっていると,ときになんらかの原因によりストーマ管理に難渋(ストーマトラブル)することがあります。皮膚のトラブルは最も起こりやすい障害の1つで,装具の粘着剤や消化酵素を含んだ下痢便などによって皮膚がかぶれたり,ただれたりします。びらんになると赤く痛みますし,ひどくなると潰瘍を形成し,場合によっては感染もあります。他にも,ストーマ周囲にヘルニアが生じたり,ストーマが脱出あるいは陥没,狭窄したりすることもあります。一方,ストーマ装具はさまざまな改良が進んでおり,密着性に優れて漏れにくいもの,色が目立ちにくいもの,脱臭フィルターの付いたにおいを吸着するものなどがあります。また,粘着剤も,汗や水分を吸収したり,便の刺激から皮膚を守るものが発売されています。装具を剥がしやすくする溶剤や消臭剤,装具用の固定具など,専用器具も開発されてきました。ストーマトラブルは,適切な装具を使用したり,正しいケアを行うことで解決できる場合も多く,発生してから治療するよりも,日常のケアに気を配って予防することが大切です。
 本特集では多岐にわたるストーマの特徴を踏まえたうえで,ストーマ管理時の観察のポイントおよび対処法のコツとピットフォールをエキスパートの先生方に解説してもらいます。ストーマの造設・管理を担当するすべての医療従事者の明日からの診療にお役に立てれば幸いです。
瀧藤克也(たきふじ かつなり)
和歌山県立医科大学 中央内視鏡部・第2外科 准教授,次長
特集
1.こうあるべき永久ストーマ/吉川周作 他
2.一時的ストーマの作成と管理のコツ/中田 健 他
3.ストーマ管理における観察ポイント/木村智葉
4.ストーマ合併症の見分け方/田尻久美子
5.炎症性腸疾患に対するストーマ造設とその管理/藤井京子
6.緩和治療におけるストーマの造設・管理と合併症/井上 透
7.小児ストーマの造設と管理上の問題点/窪田昭男
8.小児ストーマ合併症と対処方法/鎌田直子
9.ストーマ周囲皮膚炎・皮膚潰瘍の治療と予防/積 美保子
10.ストーマの陷没・脱出の保存的対処法/堂本勝子
11.ストーマ合併症の外科的治療と術後管理/福永 睦 他
12.ストーマ合併症と装具の選択/石澤美保子

・本号では 第15回 日本褥瘡学会学術集会レポートも掲載しています
訂正文
本誌2013年11月号の以下の箇所に誤りがありましたのでお詫びして訂正いたします.

・p.4 会期
誤:2013年7月19日(金)・20日(金)
正:2013年7月19日(金)・20日(土)

・p.9 右2行目
誤:切手俊弘先生のご著書
正:内藤亜由美先生・安部正敏先生編集の『病態・予防・対応がすべてわかる!スキントラブルケアパーフェクトガイド』(学研メディカル秀潤社,2013)と安部正敏先生のご著書『皮膚の見方 ナビカード』(学研メディカル秀潤社,2011)
皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます.