HOME看護セミナー > イチから分かる“周術期麻酔管理”
東京 2018/6/16(土)
 手術前から始まっている患者さんの周術期管理を,麻酔看護の点から概説する。
 術前に看護師としてどのように患者のリスクを評価し,看護すればよいのか?手術室内では,麻酔の導入から維持,覚醒に至るまで,麻酔科医とはじめとする医療スタッフとどのようにチーム医療に関わっていけばよいのか?そして,いかに患者さんがいかにして安心して周術期を過ごし,速やかな社会復帰を応援していけばよいのか?
 この分野に関して造詣の深い,そしてコメディカルに対してのセミナー実績の多い山蔭道明先生(札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授)にセミナーをお願いした。面白いトークに加え,動画などをふんだんに活用したセミナーは全国でも定評があり,2007年には体温管理の話題で世界一受けたい授業(日テレ系)に出演し,2014年には大学内のベストティーチャー賞を受賞した。
 このセミナー,受講しない手はない。

山蔭道明 先生
札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授
53歳。1988年 札幌医科大学 卒業。1993年 札幌医科大学大学院 修了。米国ジョンズホプキンズ大学に留学。その後,札幌医科大学医学部麻酔学講座助手,同講座講師を経て,2009年より同講座教授。2010年より同大緩和医療学講座教授,2012年より同大集中治療部教授を兼務。専門は,呼吸,体温管理,血液凝固。1998年,日本人ではじめてAnesthesiology誌のAssociate Editorに選出される。2002年,日本麻酔科学会山村記念賞を,2013年,北海道医師会賞・北海道知事賞を受賞。2007年,体温の話題で日テレ系「世界一受けたい授業」に出演。2015年度より,日本麻酔科学会,日本臨床麻酔学会,日本心臓血管麻酔学会,そして日本ペインクリニック学会の理事を兼ね,新刊JA Clinical Reportsの編集長となる。
【講師からのメッセージ】
 これから手術を受けて,社会復帰を目指そうとする患者さんは,大変な不安を抱えて手術に臨もうとしています。彼らが受けなければならない外科侵襲から患者さんを守り,早期回復を果たそうと努力しているのが麻酔科医です。しかし,現在の医療は高度化・複雑化しており,麻酔科医だけでその目標を達成するのは無理です。そのため,看護師を含めた「周術期管理チーム」なる考え方があり,看護師さんにもそのチームの一員となって安全で安心な急性期医療を提供していかなければなりません。看護師になって手術室に配属された方,あるいは病棟から手術室勤務に異動になった方,さらには手術患者を多く扱う外科病棟や集中治療室で勤務している方,そんな看護師さんを対象に分かりやすくて楽しいセミナーを企画しました。周術期看護に必要なポイントを分かりやすく解説しますので,セミナー終了後にはワンステップならず数段階向上したと感じてもらえるのではないでしょうか?多くの参加をお待ちしております。

【東京会場】
会 場:ヒューリックカンファレンス
   (JR総武線 浅草橋駅西口 徒歩1分)
〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16 ヒューリック浅草橋ビル
[google mapで見る]
日 時:2018年 6月16日(土)
(お弁当付・講義資料含・税込)
※会場は変更となる場合がございます。予めご了承ください。
10:00 〜 16:30
オリエンテーション

術前のポイント・麻酔法・麻酔薬
・術前評価のポイントは?
・麻酔法の種類と選択方法は?
・ 麻酔薬はどんなものがあって,どうやって使い分けてるの?
麻酔科の先生はどこを診て麻酔のリスクを評価しているのだろう?われわれ看護師はそのためにどのような点に記録しておけばよいのか知りたい。麻酔の方法がいくつかあるのは知っているが,どのようにして麻酔法を選択しているだろう?患者さんの意向もあるのだろうか?麻酔法もだいぶ進歩してきたと聞いている。わかりやすく解説してほしいし,どういう点について注意して麻酔薬を用意し,介助すればいいのか具体的に知りたい!

周術期におけるモニター・気道管理
・周術期におけるモニターってどんなものがあって,看護師は何を見ればいいの?
・モニター観察の落とし穴にはどんなものがあるの?
・モニターの観察のポイントは?
・気管挿管以外の気道確保にはどんなものがあるの?その介助方法は?
手術中のモニター観察は苦手だな。われわれ看護師が知っておくべきモニターを分かりやすく教えてほしいし,何をポイントに観察すれば患者さんのためになるか知りたい。今までは気管挿管ばっかりだったけど,何やら今は違うみたい。その気道確保器具の使い分けはどうやって決めていて,看護師はどのような介助をすればいいのか知りたい!

- 昼食(60分) -

体温管理
・体温管理ってどうして大事なの?
・ 体温のモニター方法にはどんなものがあるの?
・体温管理にはどのような方法があるの?
体温管理は看護師が最も携わる周術期看護の一つですね。それは分かっているんだけど,どうしてそんなに大事なのか教えて!また,日本では直腸温ばっかり測っているけど,私が手術を受けるんだったらそんなの嫌だな。体温の測定法にはどんなものがあって,それぞれどんな特徴や落とし穴があって,どんな使い分けを知ればいいか,教えてほしい!

輸液・輸血
・輸液剤の選択のポイントは?投与速度は?
・輸血のタイミングはどのようにして決めているの?その看護は?
・危機的出血の場合,看護師はどのように動けばいいの?
輸液ってさっぱり分からない,優しくそして分かりやすく教えて。投与速度って麻酔科医によって違うけど,誰が正しいのかも教えてほしい。輸血って,やらなければしないことに越したことないけど,麻酔科の先生ってどのタイミングで輸血を決断するのか知りたい。そして,これも出くわしたくないけど,予期しない大量出血や産科的危機的出血はとっても慌てちゃう。落ち着いて対応できるように分かりやすく教えて!

麻酔に関連するトラブルシューティング
演者が経験してきたヒヤリ・ハットを一挙にご紹介!

先生が30年近く実践してきた臨床麻酔に置いて,実際に経験したヒヤリ・ハットやインシデントを知りたい。そこから学ぶことも多いはず。
興味深い事例や麻酔方法も動画あると分かりやすい!

付録
興味深い事例や麻酔方法を,講義の合間に動画を使って紹介します。

・札幌医大附属病院手術室の様子
・ 吸入麻酔薬ってどうして効くの?
・ 脳死ドナー患者さんの麻酔法は?
・ 患者さんが麻酔から起きて脳外科の手術を受けるってホント?
・上手なあるいは下手な麻酔導入法を紹介
・吸入麻酔薬だけで導入?
・レミフェンタニル(アルチバ®)麻酔の基本は?
・外国の日帰り麻酔ってどんな感じ?

※上記内容・進行予定は,変更する場合があります。
オペナース誌
手術ナーシング
16年第2号