HOME看護セミナー > すぐに役立つ! 理論に基づく分娩介助技術の理解と実践 〜産婦も助産師も満足する分娩を目指して技を磨く〜
4月23日(日)
 助産師にとって象徴的な技術である分娩介助技術、特に会陰保護技術は、助産師の基礎教育の中で講義や演習、実習を通して学習を重ねていきます。しかしながら、いったん臨床に出てしまうと、分娩介助経験を積むことによって経験知として修得することはあっても、系統的に理論と臨床の経験知を結びつけて学習することはほとんどないと言ってよいでしょう。経験豊富な臨床助産師でも、自身の分娩介助技術がどのように磨かれているか、本当にこれでよいのかと不安に感じていることが多いようです。
 今回のセミナーでは、まず、産婦の身体機能の理解として、産婦の分娩能力のアセスメントの視点、会陰裂傷が生じるかどうかの予測、産婦の身体機能に関するエビデンス等、分娩介助に際して必要となる基本的な理論を学びます。
次に、会陰保護の意義として、会陰保護をすべきか否かの判断視点、効果的な会陰保護の方法、会陰保護を行う際の産婦の身体サインとその見極め方などを学習します。
 さらに、産婦も助産師も満足する出産に向けて、妊産婦にはどのような準備をしてもらったらよいか、また分娩を介助する助産師はどのような準備が必要か等について理解し、わが国でも取り入れられるようになったフリースタイル分娩について、その原点を学び、意義を考えていきます。
 上記の内容を踏まえたうえで、具体的な分娩介助方法として、様々な分娩体位での会陰保護のポイントを学習します。仰臥位、四つん這い、側臥位、座位、蹲踞位、立位等、どのような分娩体位であっても分娩介助の実践に活用できる理論を用いながら、どのような会陰保護が望ましいのかを詳しく具体的に解説します。
 最後は、事例を活用しながら受講者の皆さんと一緒に、望ましい分娩介助の考察とその演習を行います。分娩介助の方法は一つではありません。セミナーを通じて、臨床で産婦がどのような分娩体位を選択しても対応可能で、会陰裂傷も生じにくく、産婦も助産師も満足する分娩の介助に向けて、産婦に様々な方法が提供できるよう自身の技を磨きます。

村上明美 先生
神奈川県立保健福祉大学 看護学科長 教授
【講師からのメッセージ】
 私は、日頃は大学で助産師や看護師の養成教育に携わっています。アクティブ・バースが日本に紹介されてずいぶん時間が経過しましたが、日本の助産師養成の場では、いまだに仰臥位分娩の介助を中心とした講義や演習が展開されていると思います。
 本セミナーでは、臨床現場で経験を積んだ助産師の方々に、ご自身の分娩介助の技に磨きをかけていただくことを目指しています。分娩体位に関する様々なエビデンスを紹介しながら、どのような分娩体位でも活用できる理論を理解していただきます。そして、具体的な分娩介助方法を習得し、明日からの実践にすぐに活用できるようになってもらうことを期待しています。

【東京会場】
会 場:ヒューリックカンファレンス 3階 ROOM5
〒111-0053 東京都台東区浅草橋1-22-16 ヒューリック浅草橋ビル
【地図を見る】
日 時:2017年 4月23日(日)
(お弁当付・講義資料含・税込)
※会場は変更となる場合がございます。予めご了承ください。
【本セミナーの目標】
・分娩介助に際して必要となる基本的な理論を理解できる。
・会陰保護の意義を理解し、自身の分娩介助方法を客観的に振り返ることができる。
・様々な分娩体位における分娩介助を理解し、臨床での活用方法を考察できる。

9:30 〜 9:35
オリエンテーション


9:35 〜 10:30
産婦の身体機能の理解

・産道の解剖学的・生理学的変化
・会陰裂傷はなぜ起こるか?
・分娩体位に関するエビデンス

10:40 〜 11:50
会陰保護の意義

・会陰保護の機能
・目に見える会陰保護と見えない会陰保護
・産婦の身体の声をきく

11:50 〜 12:20
満足する出産に向けた準備

・妊産婦の準備
・分娩介助者の準備
・フリースタイル分娩の歴史と意義

- 昼食(60分) -

13:20 〜 14:40
具体的な会陰保護の方法

・仰臥位分娩
・フリースタイル分娩

14:50 〜 16:00
事例から学ぶ

・分娩介助を論理的に読み解く

16:10 〜 16:30
質疑応答・まとめ

※当日は身体を使って演習しますので、ズボン等の動きやすい服装でお願いします。
※上記内容・進行予定は,変更する場合があります。
ヒューリックカンファレンス
3階 ROOM5

JR総武線 浅草橋駅 西口より徒歩1分
都営浅草線 浅草橋 A3出口より徒歩2分
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循環器ナーシング
15年3月号