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月刊レジデント14年1月号
レジデント10月号
16年9月12日発売
AB判136頁
価格:本体¥2,000+税
ISBNコード:978-4-287-81103-0
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特集レジデントが処方する「ステロイド」の使い方
企画編集/川合眞一
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 ステロイドは多くの診療科で使われるきわめて有用な薬であるが,使い方を誤ると大きな失敗につながる薬でもある.また,レジデントが各科をローテーションすると,それぞれの科で必ずしも使い方が同じではないことに戸惑うこともあるだろう.当然,患者への説明にも困ることになる.
 ステロイドは臨床で決め手がないときにでも頼ることがある魅力的な薬だが,使いこなすにはレジデントの諸君に知っておいてもらいたい多くの重要なポイントがある.そこで,本特集ではステロイドの基礎知識として種々のステロイドの特徴と使い方を解説し,ステロイドの一方の特徴である副作用について解説していただいた.次に,ステロイドの全身投与がよく行われている対象疾患のご専門家として多くの患者の診療に当たられている著明な先生方に,その科ならではのステロイドの使い方を解説いただいた.
 ステロイド療法は,必ずしもすべての疾患や病態に対する有効性の十分な臨床的エビデンスがあるわけではなく,経験にもとづいた治療も多いことから,ときに疾患ごとに使い方が大きく異なっているようにもみえる.レジデントの諸君にはこうした違いを感じるなかで,どこまでがエビデンスにもとづいており,どこからが経験的治療であるのかについても考えていただき,そのなかから新たなクリニカルクエスチョンも見つけるようにしていただきたい.ステロイドはこれからも各診療科で使用されるであろう薬物群であるため,こうした作業により,新たな臨床研究・臨床試験の着想につながる可能性がある.
 本特集で各領域のご専門の先生方に解説していただいたように,ステロイド療法にはそれぞれの領域における使用のコツのようなものがあり,限界もある.レジデント諸君には,そうしたコツや限界を自分のものにすることによって,自信をもってステロイド療法を行い,患者にもわかりやすく説明していただきたい,本特集が,そのことに少しでも役に立てば,企画者としては望外の喜びである.
川合眞一
(東邦大学医学部 内科学講座 膠原病学分野 教授)
特集レジデントが処方する「ステロイド」の使い方
1. レジデントに必要な基礎知識①(ステロイドの作用機序と特徴)/川合眞一
2. レジデントに必要な基礎知識②(副作用)/川人 豊
3. 膠原病に対するステロイド治療/右田清志
4. 呼吸器疾患/髙橋由以・岸 一馬
5. 消化器疾患/永山和宜・渡辺 守
6. 腎疾患/森山能仁・新田孝作
7. 神経疾患/狩野 修
8. 血液疾患におけるステロイドの意義/松田安史・山内高弘
9. 内分泌・代謝疾患/吉田雄一・柴田洋孝
10. 感染症/上蓑義典・岩田 敏
11. 小児疾患/長谷川行洋・幡谷浩史・仁後綾子・松島崇浩
12. 集中医療・周術期医療/中瀧恵実子・西村匡司



連載
新連載 ヨルレジ……編集/森 信好
 ・第1回 脳梗塞……望月宏樹
◆患者さんとの接し方
 ・第98話 チェンさんのミルクセーキ(Nepro)−ささいなこと……星野達夫
◆慶應循環器内科カンファレンス………監修/福田恵一
 ・第58回 偽腱索を有する左室起源特発性心室頻拍に対してカテーテルアブレーションを行った一例……相澤義泰
◆循環器内科 目からウロコ Q&A
 ・第7回 NT-proBNP……田宮栄治・村川裕二