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レジデント11月号 SOLD OUT |
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2008年10月10日発売 ● AB判 価格:本体2,000円+税
ISBNコード:978-4-287-81008-8
全ページカラー印刷
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特集●症例から学ぶ
「ショック」の認知とその対応策 |
編集企画/横田順一朗 |
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画像をクリックするとサンプル(PDF)をご覧いただけます |
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「ショックとはなにか?」と研修医に尋ねると,「著しい血圧の低下」,「循環の異常」,「酸素運搬能の低下」などさまざまな答えが返ってくる。なかには,「循環調節機構の異常によって酸素供給が低下し,その結果生じる急性で全身性の組織低酸素障害です。」と答える優等生もいる。ところが,不穏,興奮状態にあるけが人を診察しながら,落ち着いてください,興奮しないでくださいなどと言いつつ,鎮静薬の投与を指示し,出血性ショックであることを認知できないことがある。また,造影CTの検査中に生じた異常にどのように対応してよいかわからず,あわてる光景も目にしたことがある。ショックは,生命維持を危うくする生理機能破綻の主要病態である。迅速で的確な治療が要求される。
循環や細胞代謝の生理学,ショックの病態や分類などを系統的に学習していても,実際の医療現場でショックを早期に認知し,ただちに対応できなければ意味がない。ショックの原因や病態は多様であり,その臨床症状も経過によって変化する。治療法も原因や原疾患によって異なる。一般的に,テキストでは定義,病態,分類,診断,治療など系統的に記載されるが,症候群であるため「原因にはA,B,Cなどがある」と記載されることが多い。このため,内容が詳細であっても,実際の臨床現場に生かされないのかもしれない。
したがって,本特集では症例からショックを学べるように配慮した。救急外来や入院患者の急変時を例にさまざまなショックを提示してある。診察している臨場感をもって読んでいただくと,同様の事例に遭遇したときには迅速で適切な対応ができる。各執筆者は救急医療の一線で活躍するベテランの医師であり,日常,研修医教育にも熱心な先生方ばかりである。是非,本誌を熟読し,実地修練の一助としていただきたい。
横田順一朗
(市立堺病院 副院長,日本救急医学会理事,日本外傷学会理事)
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特集●症例から学ぶ「ショック」の認知とその対応策……編集企画/横田順一朗
◆特集にあたって……横田順一朗
◆〔総論〕
1.ショックの定義と病態生理……杉中宏司・岡本 健・田中 裕
2.ショックの原因と分類……菅野正寛
◆〔各論〕
1. 腹部外傷にみられた出血性ショック……渡部広明・松岡哲也
2. 胸部外傷にみられた心タンポナーデ……加地正人・大友康裕
3. 呼吸管理中の緊張性気胸……廣橋伸之
4. 急性肺血栓塞栓症……上村修二・奈良 理・浅井康文
5. 心原性ショック……宮武 諭・堀 進悟
6. トキシックショック……嶋津岳士
7. 急性膵炎とショック……早川航一・小倉裕司
8. クラッシュシンドロームとショック……高松純平・溝端康光
9. 造影CT検査中の急変……齋藤賢一・箕輪良行
10. アナフィラキシーショック……平林靖子・林 寛之
11. 神経原性ショック……石丸 剛・鈴木幸一郎 |
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Special Report●日本脳神経外科女医会の生い立ちと将来に向けて……加藤庸子
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■連載
◆診察を極める!Dr.古谷のあすなろ塾
・第7回 触診法を極める!……古谷伸之
◆法医学教室の窓から
・第8回 裁判員制度導入の裏で……岩瀬博太郎
◆患者さんとの接し方
・第4回 話の聞き方の基本-確かに聞いたと伝える,話しやすい雰囲気をつくる……星野達夫
◆デキレジ〜聖路加チーフレジデントがあなたをデキるレジデントにします……野村征太郎
・第8回 「先生,頭が痛いんです」〜頭痛患者へのアプローチ〜……監修/岡田 定
・レジ力判定チェックシート
◆研修現場でEBMを実践しよう
・第6回 研修医のための情報源3 〜救急外来でのその場の情報収集〜……森田洋平・名郷直樹
◆プライマリケア医の使命
・第7回 総論その7 最先端の医療情報を常に把握せよ……大鐘稔彦
◆子供なんてコワくない!子供の診察のコツ
・第8回 発疹……早川 浩
◆医療訴訟事例から学ぶ,研修医に役立つ知識
・第8回 転倒防止の最終責任は医師にあり……小林弘幸
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