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BEAUTY 第00号
BEAUTY 第54号
美容皮膚医学BEAUTY 第54号(Vol.7 No.2, 2024)

A4変型判/80頁
定価4,400円(本体4,000円+税10%)
ISBNコード:978-4-287-91054-2
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特集●赤ら顔の治療戦略を考える

企画編集/中野俊二
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 皮膚科・美容皮膚科の診療を長年行っていると顔面の潮紅や紅斑を主症状として来院する方も多い.多くの方はアトピー性皮膚炎,脂漏性皮膚炎,接触皮膚炎といった湿疹皮膚炎群によるものであるが,なかには,重症のざ瘡,ざ瘡に湿疹病巣の混在,赤ら顔に丘疹や膿疱が混ざった酒さ様皮膚炎,長年の紫外線曝露やステロイド外用剤連用により生じる顔面の萎縮と毛細血管拡張症,頬部・顎部から頸部に広がるpoikilodermaなども混じり多彩である.皮膚科医にとって多くは鑑別が容易な疾患であるが,外用剤をはじめ治療の選択には苦慮することも多く,時には,薬価収載されていないものを選択する場合もある.また,角質層著減により被刺激性が高じたと思われる潮紅,寒暖差や過緊張あるいは更年期障害で観察されるホットフラッシュ,その他にも紫外線曝露,香粧品使用の有無,スキンケアの良し悪しといった複合的な要因により予想以上に症状の遷延や再燃を認める例もあり,患者・医療者ともに悩ませられることも多い.
この特集では各疾患について造詣の深い先生方に,疾患ごとにその症状,病因,治療についてご執筆いただいた.皮膚科医にはなじみ深い疾患でも形成外科や美容外科の先生方にとっては接する機会が少ない疾患もあると思われるので,鑑別や治療の一助になると幸いである.また,湿疹皮膚炎以外の赤ら顔対策について美容皮膚科・形成外科領域ではどのような治療が行われるのかをエキスパートの先生方に宿題報告をお願いした.面倒な依頼を受諾していただいた各先生方にこの場をお借りして深謝申し上げる.


中野俊二
(中野医院 院長)



T.赤ら顔を呈す主な皮膚病
1.赤ら顔・赤鬼様顔貌に陥ったアトピー性皮膚炎/武岡伸太郎
2.酒さ・ステロイド酒さおよび口囲皮膚炎・酒さ様皮膚炎のアプローチ/山崎研志
3.重症ざ瘡,ざ瘡に伴う赤ら顔治療/小林美和
4.脂漏性皮膚炎/乾 重樹
5.毛細血管拡張症・Poikiloderma/岩崎泰政
6.更年期障害に伴うホットフラッシュ/藤普@碧,児玉由紀
U.先生ならどうする?赤ら顔治療戦略
1.ロングパルスダイレーザー治療を中心として/中野俊二
2.ロングパルスNd:YAGレーザー(Green Genesis)を中心として/真弓 愛
3.IPLによる赤ら顔の治療/根岸 圭
4.漢方療法を中心に/堤 碧
5.イオン導入,超音波導入,エレクトロポレーションを中心に/坪内利江子